Untitled 稲垣元則 ■2022.11.5 sat -11.27 sun

Untitled
稲垣元則 / Motonori Inagaki

2022.11.5 sat -11.27 sun
open. 12:00 -19:00(最終日-17:00、月・火・水曜日休廊)
 
 
トークイベント
 
2022.11.5 sat 18:00 - 無料
稲垣元則 × 平田剛志(美術批評)
 
この度、滋賀県大津市の2kwgalleryにて、稲垣元則の滋賀で初となる個展「Untitled」を開催いたします。稲垣はこれまで滋賀県および琵琶湖周辺で撮影を繰り返し、多くの作品を制作してきました。作品は場所や時間の明言を避け、常に「匿名の風景」として取り扱ってきました。初めての滋賀での展覧会となる今回、滋賀や琵琶湖での過去の取材を中心に作品化したものを展示し、長年間わってきた場所や時間との対話を試みます。
 
「Untitled」
 
私が普段考えていることと、琵琶湖のほとりで考えることは全く迎う。 私は25年前ほどから琵琶湖での撮影を訟り返し、多くを作品にしてきました。その多くの写真は、何処でもない場所、何時でもない時間という僅名のイメージとして扱ってきました。私にとってはそういうところでした。それはもっと前、幼い頃に家族でよく湖水浴に行っていたことの記憶から始まります。
 
長い時間をかけて私は同じ景色を見ていました。大きな湖と湖のほとりはほとんど気付かないほどにゆっくりと変化していきます。そして同時にそれを見る私自身も変化していきます。同じ景色を見ながら同じ写真を撮るということは、景色の変化と私の変化を撮るということです。私の変化とは、視点の変化、感情の変化、そして場所が持つ意味の変化が含まれていると思います。
 
私はそんな中で一生懸命何かを捉えようとして、そのほとんどが失敗してきたと感じています。これだけ長い時間をかけて失敗し続けることが、私の人生になりました。何かわからないものとの対話は簡単に意味を作ったり、名付けてはいけないものです。常にそのような対話と格闘を実践できる時間や場所があるわけではなく、そういう状態を見つけることはとても難しいことです。しかしそこに行けば、いつでもそういう状態にしてくれるのです。
 

稲垣元則
 
1971年京都市生まれ、1994年大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業
 
個展
2018年「象 elephant」ギャラリーノマル、大阪
2020年「Atlas」ギャララリーノマル、大阪
2022年「100Jahre/100年」ギャラリーノマル、大阪