2013.9.16−9.28■鍵谷量子 展

■略 歴

鍵谷 量子/KAGITANI Ryoko

2年前の2011年、庭の木の枝についた小さな蜂の巣を見つけた。
東日本大震災のすぐ後のことだった。
蜂の巣をスケッチしているうちに、小さな宇宙の美に出会った気がした。
身近にある自然をもっとみつめていかなければいけないという想いにかられた。
それを機に、六角形を紡ぐ制作を始める。

六角形を日々、たんたんと平面上に紡いでいく。
蜂が巣をつくるように、毎日少しずつ描いていく。一つ六角形が表れる度、その周囲には
自然と次の六角形の形が決まってくる。
小さな形のひずみができると、隣の形にも大きく反映される。

生きることとは蜂の巣作りに似た、たんたんとした日々の連続である。
誰もが一日一日を大切に生きることが、個人の生をより豊かにし、ひいては街の復興や
失われた自然の再生にも根底でつながっていると信じている。
ハニカム構造は生命の強さの表れであり、同時に無駄のない美しさを備えている。
 


2007年  京都教育大 美術科教育専攻 卒業
     卒業制作グループ展「one」 ギャラリーbe京都
2008年  個展  「残像」  gallery anne
2009年  個展  「平行」  gallery anne
2011年  個展  「平光線」 gallery anne
2012年   二人展「佐古馨・鍵谷量子 -HOME-」 ギャラリー中村