2012.7.9-7.21
川口珠生 展

■略 歴
川口珠生/KAWAGUCHI Tamaki

 
1994 京都教育大学教育学部特修美術科卒業
2004 Chelsea College of Art and Design, BA Painting(イギリス、ロンドン)卒業

 
【個展】
2007 アートスペース虹(京都)
2008 アートスペース虹(京都)
2009 STREET GALLERY(神戸)
2010 不二画廊(大阪)
2011 2kw58(大阪)

 
【グループ展】
2005 吉原治良賞(大阪府立現代美術センター)、リキテックス・ビエンナーレ (スパイラル/東京)
2007 京都裏アートマップ2007(京都芸術センター/京都)
2007 アートコートフロンティア2007 #5(アートコートギャラリー/大阪)
2009 ベルリン+東京交流展(Higure 17-18 cas/東京)、P&E(アートコートギャラリー大阪)
2010 アーツチャレンジ2010(愛知芸術文化センター/名古屋)
2010 To-Be東京ベルリンコミュニケーションアート展(Freies Museum/ドイツ/ベルリン)
2011 六甲ミーツアート(六甲山/兵庫)
2012 ギャラリズムin天満橋CITY MALL (大阪)

 
記憶とはなにか?

 
一人になったとき、ふっと情景が浮かびます。自分の実体験の記憶でない、しかし脳裏に鮮明に浮かび上がるイメージ。ある一人の男の人生の回顧のような、その人が自分の前世であったかもしれない記憶にもとづいて、浮かび上がるイメージを、一つ一つ描いてゆきます。
同時にこれらの記憶は今まで見た映画や文学の中から作られたものであるのではという、記憶と体験に対する問いかけでもあります。
これらのイメージは写真に取ることは不可能であり、描くことにより、過去の記憶はまた、この現実とのつながりとして目の前に表現されます。
次々と浮かび上がるさまざまな記憶をひとつの絵画として、またある男のひとつの人生として、この影のようなイメージに光をあててみたいと思います。

 
絵画への様々な切り口及び、絵画のインスタレーション的表現をいろいろな手法で行っています。
空間・スペースに絵が浮かび漂うように、絵に取り囲まれるような作品を制作します。
今回は、ある一人の男の人生の回顧を、その人が自分の前世であったかもしれない記憶にもとづいて浮かび上がるイメージを、一つ一つ描きました。
白い光が未来を灯すのならば、黒い光は過去も灯すのでしょうか。
一人になったとき、ふっと情景が浮かびます。自分の実体験の記憶でない、しかし脳裏に浮かび上がる鮮明なイメージ。それらは、むかしむかしの黒い光が照らされ、目の前に現れてきているのかもしれません。今回は、その不思議な体験をもとに描かれるイメージを、いつものように透明なビニールへ描いています。

 
川口珠生 2012.7.1.